わずかな数の洋服と、見回り品をバッグに詰め、財布の中身は大丈夫か、書類は揃っているか…と何度も確かめる。少しの不安と期待に胸を躍らせながら、空港へと向かう。そして離陸の瞬間。滑走路から機体が離れた瞬間が、日常とその先との境目。もう引き返せない。
「楽しい」「怖い」と賛否分かれはするが、飛行機に乗ることそのものを旅の魅力と感じる方も多いはず。
ジャンボ機の重さが約100トン、燃料約100トン、さらに貨物100トンと、合計300トンもの鉄のかたまり。ライト兄弟が動力飛行に成功する100年以上前なら、あんなものが空を飛ぶなどと誰が想像できただろう。紙飛行機でさえ、飛ばすのが難しいというのに。
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時速約900kmで飛ぶ鉄のかたまり。
飛行機業界には、我々利用者が考えも及ばないほどの配慮がなされている。
例えば、飛行中の食事。機長と副操縦士は、別のメニューと決められている。同じものを食べて万が一食中毒に遭っては、誰も操縦できなくなるから。理由を聞くと、なるほどと頷いてしまう。また、機長や副操縦士は1年ごとに定期路線審査を受け、知識や技能がチェックされ、万が一不手際があった場合は再訓練となる。同時に身体検査もあり、基準値を外れた場合は、数値が戻るまで陸での待機…ということになる。
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