下醸造酒(発酵酒)、蒸留酒、混成酒。世界中で愛飲されている無数の酒が、製法によってほぼこの3つに分けられる。醸造酒とは主に清酒、ビール、ワイン、紹興酒などで、原料の糖分か糖化したものをアルコール発酵させたもの。主にアルコールは約4〜16度、柔らかくて口当たりの良いのが特徴。対する蒸留酒は主に焼酎、ウイスキー、ブランデー、ウォッカ、ジン、テキーラ、ラムなどで、原料をアルコール発酵させてできた醸造酒を、更に醸造したもの。アルコール度数はいずれも高いのが特徴で、主なものは40度台。かつて旧ソ連時代にはアルコール98度ものウォッカ「エストニア」が製造されていた。
ちょっと極端ではあるけれど、ワインを醸造したものがブランデー、ビールを醸造したものがスコッチウイスキーの原型とも言える。また、蒸留酒は保存性に優れていることも特徴の一つ。逆に醸造酒は総じてアルコール度数が低いことから保存が利かないどころか、製造過程でも雑菌が入ると腐りやすく、おいしく造るのは難しい。
そこで、日本国内はもとより、世界でも、寒冷な地域では醸造酒が、温暖な地域では蒸留酒造りが発達した。
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蒸留酒造りは各地の主食と関連深い。
ところで、世界の蒸留酒には、葡萄などの果実・動物の乳など、糖質を原料としたものと、米や大麦などでんぷんを原料とした2種類が中心。
前者の糖質原料として有名なのは、葡萄から造るブランデー、チェリーから造るキルシュ、糖蜜から造るラム、リュウゼツランの茎から造るテキーラ、そして、ホワイトリカーと呼ばれる、日本の焼酎甲類など。
後者のでんぷん原料では、米から造る泡盛、米・大麦・蕎麦などを使う本格焼酎、中国の白酒、韓国のソジュと呼ばれる焼酎、麦を使うウイスキー、バーボン、ジンなど。西洋の蒸留酒の多くは大麦麦芽のでんぷんを糖化するのに対し、東アジア諸国では穀類を用いるのが特徴。まさしく、土地柄が反映されているからおもしろい。 |