日本人の生活全般において、使い捨ての時代になって久しい。容器はその最たるもので、かつての「出前」が「デリバリー」と横文字になった途端、それらしくペイントされた樹脂製の使い捨て容器を使用する店が増えた。注文者側は気を遣って器を洗って置いておく必要がないし、店側は空いた器の引き取りに出向かなくて済むからと、効率を考えればこの普及率も確かに頷ける。
しかし、使い捨て容器では、やはり情緒に欠ける。目で見て、鼻で臭いを嗅ぎ、ようやく味わう…そんな飲食の最初の過程がおざなりになったのでは、おいしさも半減である。せめて、器に盛り直す程度の配慮はしたいもの。
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五感を満足させる器づくり。
手軽な使い捨てとは逆に、手作りで器を作ったり、オリジナルのラベルで記念の酒を飾ったり、趣味や体験の域を超えて器にこだわる人も増えている。初心者入門編なら、自宅で漆器や陶器が作れるキットも販売されているし、小旅行気分で体験ができる窯を訪ねるのもいいだろう。
もちろん、自分で作るだけではない。記念に貰った器、旅先で買った器など、心に残る器は、何かしら心のどこかを温める悦びを運んでくれる。
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